« 2010年4月 | トップページ | 2010年10月 »

The Haughty Father

フィオナ・マクラウドのエッセイによれば、高慢なる父 (Athair  Uaibhreach) はゲール語でサタンを指す言い方であるとか。

『誇り高き父は、誇り高く花々しい天使、「悪の父」サタン』とマクラウドのエッセイを紹介して片山広子 (松村みね子) は書いています。(『燈火節』所収 「蝙蝠の歴史」)

また「神の兄」とも呼ばれ、かつてこの世を支配する神だったが太陽の子 (Mac Greinne、アイルランド神話の王の一人の呼び名だが、この場合それを指しているのかどうか?) に西の海の下と北の果ての二つの都に放逐されたという伝説を聞いたことがあるともマクラウドは書いています。(Fiona Macleod "The Hill-Tarn")

| | トラックバック (0)

【更新情報】フィオナ・マクラウド「愚者」

Web サイトにフィオナ・マクラウドの短編「愚者」の翻訳を追加しました。

Under the Dark Star シリーズ最終作となります。
二人のアラスターの邂逅と癒しの奇跡。

| | トラックバック (0)

イーとエーニャ、アラスターとエスレン

誇り高きアラスター」には前に載せた「黒い瞳のエーニャ」の一部が引用されています。
この二つに出てくる人名について少し。

イー、エイ等と発音するらしい Aodh は、アイルランドの神話や伝説によく出てくる名前です。たしか、リール神の白鳥に変えられた四人の子供たちの一人もこの名でした。語源的には「炎」を意味するそう。

エーニャ (Enya) はアイルランドの歌手エンヤが有名ですね。Enya の本名の綴りは Eithne ですが、ほかにもさまざまなバリエーションがあり、エスレン (Ethlenn) はそのひとつ。やはり神話の女神の名であり、代表格は光の神ルーの母。Aodh 同様に「炎」に関係のある名前のようです。

アラスター (Alasdair) は、ギリシャ語起源の英語名 Alexander のゲール語化した形なので、これだけ系統が違います。
「誇り高きアラスター」で「その時代の名前じゃない」と言われているのはそのためです。

| | トラックバック (0)

【更新情報】フィオナ・マクラウド「誇り高きアラスター」

Web サイトにフィオナ・マクラウドの短編「誇り高きアラスター」の翻訳を追加しました。

Under the Dark Star シリーズ5作目。グルームは次なる標的として兄と同じ名の誇り高き男を選ぶ。
このアラスターは七兄弟の長兄とは別人です。いいとばっちりでお気の毒……。
邪悪を象徴する登場人物グルームですが、行動の動機は優れた立派なものへの妬みであり、物理的な攻撃よりは心理的な攻撃を本領とするというのがよくわかります。

| | トラックバック (0)

« 2010年4月 | トップページ | 2010年10月 »